女性は35歳以上になると、妊娠率の低下だけでなく流産率も増加します。これは、加齢による卵の染色体異常や受精後の胚発育の悪化により起こると考えられています。メカニズムは明らかでなく、残念ながらその予防方法もないのが現状の様です。

女性の年齢と卵子の年齢 卵子提供から見える、卵子の年齢と質

自身の卵子を用いた治療では、女性の年齢の増加に伴い、妊娠率・出生率は低下しますが、年齢の若い女性からの卵子提供では、出産女性の年齢の増加に伴う妊娠率・出産率の低下は無いということです。
つまり、女性の年齢の増加に伴う妊娠率の低下は、加齢による「卵子の質の低下」が主な原因である事がわかります。

卵子のもとになる卵母細胞は、女児がまだ母体内にいる胎児5ヶ月頃に最も多く、約700万個作られますが、その後急速に減少し、出生時には、約200万個となり、排卵が始まる思春期頃には、30万個まで減少します。
そのうち排卵する卵子の数は400~500個(1%以下)です。
排卵する卵子の年齢は実年齢とほぼ同じとなります。このように、卵母細胞の数は増加することなく、37歳頃を過ぎると急速に減少し、卵母細胞の数が約1000個以下になると閉経します。

卵子の老化と染色体異常

体の細胞は46本の染色体を持っています。卵子や精子の染色体は各23本になります。受精して受精卵になると染色体は46本となります。
卵母細胞が排卵する卵子になるまでには、2回の分裂(第一減数分裂・第二減数分裂)を経て、23本の染色体になります。卵母細胞は排卵周期が開始するまでの間に、第一減数分裂の途中で停止しています。女性の年齢の増加に伴い、卵巣内で卵子が老化すると、卵子の第一減数分裂の異常である染色体不分離という現象が認められるようになり、染色体異常が増加すると考えられています。

卵子の老化は止められない

女性の年齢の増加に伴い、卵子の質の低下が起きていることは様々な事実から明らかにです。ミトコンドリアは細胞内のエネルギー調整を行う重要な細胞内小器官であり、細胞のエネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)を産生します。ミトコンドリアの機能低下と「卵子の老化」を関連付ける研究結果もあるようですが、「卵子の老化」の詳細なメカニズムは現在まだはっきりとしていなく、不明のようです。

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